売れて当然、魅力充実。
日本の国民車

 エクステリアは、上質そのもの。ミッドナイトブルービームとシルバー塗装の艶やかさもさることながら、ボディパネルの立て付けや質感がKカーのイメージを大きく超えている。全高が1790mmと高いので見た目のボリューム感たっぷり。実に堂々としている。

 室内も立派だ。立体的なインパネは作りが丁寧。シートの座り心地もよく、後席の広さは驚くほど。両側電動スライドドア、前後席センターアームレスト、本革ステアリングなど、装備も充実している。210万円に迫る価格は確かに高価だが、実車に触れると納得できる。ライバル不在。独自の存在感の持ち主だ。あえていえば、トヨタ・アルファード&ヴェルファイアのKカー版といったところだろうか。ファミリーカーというより、プレミアムカーのイメージだった。

 走りはKカー離れしている。64ps/104Nmのスペックを誇るパワーユニットは、メーカーが“ダウンサイジングターボ”と説明するように、イメージ的には1.3Lエンジンのような余裕の持ち主。発進加速の一瞬こそボディの重さ(車重930kg)を感じるが、いったんスピードが上昇するとトルクフルに生き生き走る。右足を踏み込んだシーンでのスピードの伸びは力強く、ステップシフトイメージのCVT制御は巧みだ。静粛性もハイレベルだった。

 乗り心地はしなやかな印象。アダプティブクルーズコントロールをONにしての高速クルージングは実に快適。どこまでも走っていきたくなった。

 N-BOXは、4名のパッセンジャーが快適にくつろげる室内スペースと、多彩に使えるユーティリティ、そして安心感の高い走りが融合したクオリティカー。便利で快適なだけでなく、“いいもの感”にあふれている。

 売れて当然、魅力充実。日本の国民車といえる。

(CAR and DRIVER編集部 写真/小久保昭彦)

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