モバイルが起こした
新しいアクション

  11月2日、米アップルはタブレット端末「iPad」の小型機種「iPad mini」を日本でも発売しました。画面サイズを従来機種よりひと回り小さい7.9インチにし、最も安いモデルの価格を2万8800円に抑え、品揃えの拡充によってより幅広い顧客層を取り込む戦略です。 

 それに先がけ10月25日、アマゾン ジャパンは電子書籍リーダー「キンドル」の日本での発売を開始しました。同社のサイト内に「Kindleストア」を設け、iOSやアンドロイド対応のスマートフォンや、タブレット端末向けの閲覧用アプリの日本語対応も実施しました。

 高性能の「キンドル・ペーパーホワイト」や7インチタブレットの「キンドル・ファイア」「キンドル・ファイアHD」の発売は12月以降になりますが、アプリが日本語に対応したことにより、電子書籍専用のリーダーがなくてもKindleストアで日本語の電子書籍を購入して、iPhoneやアンドロイドのスマートフォン、タブレット端末でも読むことができるようになったのです。

 一方、米マイクロソフトも10月26日に新しいOS「Windows 8」をリリースしました。同社がOSを更新したのは3年ぶりで、従来はパソコンの機能強化が目的でしたが、今回はタブレット需要を取り込む戦略です。東京・秋葉原では25日夜、日本マイクロソフトが記念イベントを開催し、26日午前0時に発売を開始した一部の店舗では200人を超える行列ができました。

 調査会社の米IDCは、2010年に世界で1900万台だったタブレット市場は、今年は1億1700万台に達し、16年には2億6000万台を超える見通しを発表しています。日本でもスマートフォンの普及が急速に進んで、インターネットは家やオフィスでじっくり使うものから、どんな場所ででもリアルタイムに手軽に使えるインフラになってきました。

 タブレットやスマートフォンなどモバイルインターネット端末の登場によって、われわれのライフスタイルに定着してきたのが「リアルタイム検索」というアクションです。