教師#5Photo:photolibrary

公立学校の教師にとってコスパがいいのは主任教諭と指導教諭。それで満足せずに年収1000万円を目指すなら、出世ルートを歩まねばならない。特集『教師 出世・カネ・絶望』(全15回)の#5は、エリートコースの全貌を明らかにするとともに、年齢・ポスト別年収、都道府県別給与ランキングを掲載する。(ダイヤモンド編集部 土本匡孝、松野友美)

「教育長」の平均給与は
市町村60万円、都道府県82万円

 各エリアの教育界ヒエラルキーのトップに君臨するのは「教育長」である。市町村によっては、主要な役職である三役を市町村長、副市町村長、教育長としている。

 2019年度文部科学省教育行政調査によると、教育長の平均給与の月額は市町村で約60万円、都道府県で約82万円(共に管理職手当以外の諸手当を合算しない額)になる。

 公立学校教師が出世で目指す一般的なゴールは、教育長ではない。教育長は自治体の首長が任命し、元教師ではないこともある。教師たちにとってゴールとなるのは学校内でトップに立つ校長のポストだ。

 ヒラ教諭から主任教諭、指導教諭、主幹教諭、教頭、副校長、校長へと上り詰める出世ルート、エリートコースとはどんなものなのか。また、各ポストの年収は幾らなのか。民間企業のビジネスパーソンにとって高給取りの目安となる「年収1000万円」にはどうすれば到達するのだろうか。