ホテル・レジャー部門で
整理統合や再編が加速か

 一方、大手私鉄のホテル・レジャー部門のEBITDAは苦しい数字が並ぶ。近鉄GHDは約449億円の赤字、西武HDは約381億円の赤字を計上しており、多額のキャッシュが流出している実情が浮き彫りになる。

 新型コロナ以前から、ホテル・レジャー部門は鉄道事業者にとって必ずしも大きな収益源だったわけではない。それが今回、コロナ禍により本業の足を引っ張る結果となったことで、ホテル・レジャー部門の整理統合、再編が進むとみられていたが、その動きは現実のものとなってきている。

 近鉄GHDは3月25日、同社が保有する24のホテルのうち、3分の1にあたる8つのホテルを、米大手投資ファンドのブラックストーン・グループに売却すると発表した。売却後も業務を受託する形で、引き続き近鉄GHDが運営する。

 この売却、日本経済新聞によれば債務超過に陥ったグループの旅行会社で、近畿日本ツーリストやクラブツーリズムなどを傘下に持つKNT-CTホールディングスを救済するため、150億円の優先株式の引き受けを決めるなど資金の確保に迫られたためだという。売却額は非公表だが、同紙は600億円程度と報じている。

 阪急・阪神HDも2025年度までに東京と大阪のホテル6つを閉鎖し、従業員を現在の2300人から約1500人に削減すると発表した。

 また西武HDは5月13日に発表した新規中期経営計画の中で、2022年度中にもプリンスホテルの所有と運営を分離し、プリンスパークタワー東京やシティホテルの一部は売却した上で、業務を受託する形で運営に専念する方針を示している。