そこで気になるのは、「どんな方法なら自分に合うのか、続けられるのか」ということですが、残念ながら、万人に共通する判断軸はありません。人によって「続けるためにはこの要素が大事」というポイントが違う、ということを前提に、でも、できるだけ多くの読者の方にマッチするように、わたしがダイエット相談を受ける中で見てきたタイプ別の攻略法を、いくつかお話しさせてください。

タイプA「優等生タイプ」

Nike Run Clubランニングアプリを使って走った距離を友人とシェアするのもモチベーション維持には効果的。画像はナイキの「Nike Run Club」

 遅刻はしない、言われたことはたとえ納得感があまりなくても一通りちゃんとする、知識を深めるのが好き、日頃から食事にもある程度気を使っているつもり……こうした優等生タイプは、事前に運動の予定をスケジュール帳に書き加えるだけでも、実行率が上がります。とはいえ、まじめな分、やらなければいけない仕事があったり、家族に何か頼まれたりという周りからの要求があると、ついついそちらを優先してしまう傾向があるのも事実。なので、運動を他のことと同じくらい「やるべきこと」に格上げする必要があります。

 こういう方は、運動の予定を「自分との約束」から「他者との約束」に変えるのがよいでしょう。たとえば、オンラインのエクササイズをするならば、特定の先生と日時を「約束」する形でスケジューリングしてしまうとか、ランニングアプリなどを使って、友人と月間の走行距離を決めるとかもよいかもしれません。周囲に気を使いがちでもあるので、「今夜はオンラインレッスンを入れたんだ」などと周りに宣言をするのも有効です。

タイプB「やりたいことがたくさん! 好奇心旺盛タイプ」

 どんなタイプの人でも、運動習慣を続ける上で欠かせないチェックポイントに「時間の長さ」があります。長い方が良い、というわけではありません。どうせ運動するならば何時間も根を詰めて取り組みたい人もいれば、短い方が快適だと思う人もいます。

 やりたいことがたくさんあるタイプの方にとっては、1回30分もの時間を割くとなると、それだけでハードルが上がってしまいます。10分以内の短いエクササイズ動画などもありますから、自分に合った適切な長さを見つけましょう。

 また、「オンラインゲームをする時間帯」「気になるドラマの時間帯」「恋人から電話がかかってくる時間帯」「家族がリビングを独占している時間帯」など、そもそも阻害要因が多い時間帯であれば、時間の長短に関係なく、実行することが難しくなります。時間の長さに加えて、誘惑や阻害要因がない時間帯を選ぶことも大切です。