本気?ポルシェをキャンピングカー仕様にしたら、超クールな旅ができたGRANT HINDSLEY

 そんなわけでこの数年、キーン氏はキャンプ装備を一新させました。

 まずは小型のキャンプ用チェア、フラットに折り畳めるファイヤーピット(焚き火台)、ポルシェ「911」のフロントトランクに収まるサイズのバックパック、できるだけ美味しいフリーズドライ食品などなど…、着々とそろえていったのです。

 結果、助手席に妻を座らせ、後部座席には体重50ポンド(約22kg)の愛犬ルーシーを乗せても、4泊程度の旅行であれば「911」の積載量でも十分です。しかし、「それよりもさらに長期のキャンプに出ることもある」とキーン氏は言います。

 純然たるスポーツカーだけを比べた場合、同クラスの他のクルマと比べて、ポルシェの収納力は優れています。とは言え、ものすごくトランクが狭いアキュラ「NSX」にキャンプ用具を詰める様子もキーン氏は披露してくれており、「必ずしもポルシェでなければならない」、というわけでもなさそうです。

運転にも特別な注意が必要

 舗装された道路から野山の道へ飛び出す際は、道路状況に注意を凝らす必要があります。

 キーン氏の場合、クルマの行く手を遮(さえぎ)るものがないか、はるか前方まで確認しながら進みます。彼の「911」の車高は純正モデルよりも約2.5cm低いため、視界は特に重要となります。路面状況によっては大きな不利ともなり得る低車高ですが、ルーフテントの設置のためなら低重心が有利に働くとも言えます。

 さらに彼の「911」は四輪駆動ということで、後輪駆動のモデルよりも機動力が高いというのも利点です。そして、タイヤにも細心の注意を払っています。キーン氏が選ぶのは障害を物ともしないオールシーズンタイプのタイヤです。ロングドライブとなることが多いキーン氏にとって、クルマのメンテナンスも怠らないことが極めて重要な事項となります。

本気?ポルシェをキャンピングカー仕様にしたら、超クールな旅ができたGRANT HINDSLEY
本気?ポルシェをキャンピングカー仕様にしたら、超クールな旅ができたGRANT HINDSLEY

 インスタ映えばかりを狙った超高級車が氾濫する世界にあって、キーン氏のこのようなアプローチは新鮮にも映ります。

「実際にクルマを走らせ、キャンプに行ってみてください」と、キーン氏は提案します。「道中はものすごく楽しいですし、キャンプで過ごすちょっとした非日常も、たまにはとても良いものです」とのこと…。

 そろそろ結論です。

 車高の低いポルシェ「911」でキャンプに出ることができるのですから、あなたのクルマでもきっと可能というわけです。ぜひ愛車と一緒に、アウトドアライフをお楽しみください。

Text by Chris Perkins and Ryutaro Hayashi
Source / Road &Track
Translate / Kazuki Kimura
この翻訳は抄訳です。

本気?ポルシェをキャンピングカー仕様にしたら、超クールな旅ができた