ゴルフ場人気ギアランキング#7Photo:west/gettyimages

30代、40代に比べて飛距離が落ちるシニアでも、90未満の好スコアで回る上級者がいる。上級シニアは、肉体的な衰えをクラブにカバーしてもらっているのだ。ではいったい、上級シニアはどんなクラブを選んでいるのか。特集『ゴルフ場&人気ギアランキング』(全10回)の#7では、ビギナーにとっても参考になる上級シニアのクラブ選びを紹介する。(ダイヤモンド編集部 野村聖子)

飛距離が落ちても良いスコア
シニアの上級者が選ぶクラブとは

 なじみのゴルフ場の230ヤード地点に立つ一本の木。以前はドライバーであそこまで飛ばせていたのに、最近その木が妙に遠く感じるようになってきた……。

 50代、60代に差し掛かったゴルファーなら、誰もが似たような経験をしているのではないだろうか。

「俺のゴルフは終わった」

 シングル(ハンディキャップ9)ゴルファーでノンフィクションライターの高橋健二さん(73歳)も、かつてそう落胆したという。

 他と比べてプレーヤーの年齢層は広く「生涯スポーツ」ともいわれるゴルフだが、いつまでも若い頃と同じとはいかない。それが如実に表れるのが「飛ばし」、つまり飛距離だ。

 ゴルフの飛距離は、ボールにクラブが当たる瞬間におけるヘッドスピード(クラブヘッドのスイングの速さ)に比例する。ゴルフのスイングは、まず体をひねってクラブを後ろに引く。そしてクラブに反動をつけて前に振り抜き、その勢いでボールを飛ばすメカニズムになっている。

 しかし、加齢で体の柔軟性が失われると、体のひねりが小さくなり、クラブに反動をつけにくくなる。結果、スイングスピードが落ち、飛距離ダウンにつながってしまうのだ。

 良いスコアでラウンドするシニア世代の上級者たちは、どんなクラブを選んでいるのか。