であるから、結果がAIが無作為に抽出してきたものであってもうれしくなってしまう。さらに診断メーカーは基本面白いからシェアしやすく、シェアしてもらうついでに「見て見て、俺は・私はこんなだった」と知人に自分の診断結果を知ってもらえる。診断メーカーは、若い人が好む要素を多重に備えているのである。

一筋縄ではいかない“診断メーカー”
若い人にもアンチはいるもよう

 と、ここまで「若い人は診断メーカー大好き!」一辺倒で解説してきたが、ネット、それこそSNSの類を見ていると、若くても診断メーカーが好きでない場合は往々にしてあるようである。ざっと見た印象だがニヒル系、サブカル系、「周りより大人びているのよ、アタシ・オレ」系、本当に大人びている若者などは、診断メーカーを軽く、または強く敵視することがある。

 こうしたアンチ診断メーカー層は、Twitterのトレンドに診断メーカーがからんでくるのをうんざりする気持ちで眺めているようである。だから、本稿で診断メーカーについてよく学んだからといって、さっそく子供に「パパ、診断メーカー初めてやっちゃった! 楽しいよね~アレ!」と話しかけるのは愚の骨頂である。娘や息子が診断メーカーにどのような視線を向けているか、それをまず探るべきで、出方を決めるのはそのあとでも遅くはなかろう。

 最後に、本稿の作成を通して話題の“診断メーカー”について学べたのは、筆者にとっても幸いであった。ナウいオジンへとアップデートされた今、筆者はもう“診断メーカー”を未知のカルチャーと怖がらず、若い人や子どもと話す時「昔はよくやったなあ…」などと余裕を見せていきたいところである。