ただ、血管の老化の始まりであり、最大の原因でもある血糖値スパイクを改善するために、医者にできることはアドバイス以外にありません。ご本人が自覚して気をつけるしかないのです。

 なかでも大事なのは、食べ方を工夫することと、食後に体を動かすこと。食後高血糖に気をつける生活を続ければ、内臓脂肪が減って、ポッコリお腹もスッキリします。健康診断の数値も良くなるでしょう。

 血管の老化は目に見えませんが、ポッコリお腹や健診結果は目に見えるもの。変化がわかりやすい分、いいモチベーションになるのではないでしょうか。

(監修/池谷医院院長 池谷敏郎)

池谷敏郎(いけたに・としろう)
医学博士。池谷医院院長。1962年東京都生まれ。東京医科大学医学部卒業後、東京医科大学病院第二内科に入局、血圧と動脈硬化について研究する。1997年、医療法人社団池谷医院理事長兼院長に就任。専門は内科・循環器科、現在も臨床現場に立つ。東京医科大学循環器内科客員講師、日本内科学会認定総合内科専門医としても活動する。『世界一受けたい授業』(NTV系)、『林修の今でしょ! 講座』(テレビ朝日系)等に出演、わかりやすい説明と明るく真摯な人柄で大好評。著書に『脳卒中、心筋梗塞、突然死だけじゃない すべての病気は血管で防げる! 』(青春文庫)、『1日5分! 血管ケアだけで20歳若返る! 』(青春新書プレイブックス)などがある。