困っていないので銀行に用事がない。なので、銀行に行かない。しかし、お金に困ってから、資金難になってから銀行へ行く。それって、どうなのでしょうか?あなたなら、普段会っておらず、面識のない方から頼みごとをされて、それに応えようと思うでしょうか。

 銀行も同じです。むしろ、お金が絡むのでなおさらと言っていいでしょう。中小企業の社長にいきなり来られて、お金を貸してほしいと言われても、やすやすと貸すはずはありません。しかし、銀行員も人間ですから、懇意にしている社長からの依頼をむげに断ることはないはずです。

 ぜひ普段から銀行に通い、接点を持ち、コミュニケーションをとっておいてください。自社の経営状況を伝えたり、あるいは銀行から「借りやすい環境であるかどうか」などの金融情勢を得ておくことをお勧めします。そうすることにより、借入が必要なときに交渉がスムーズにはこびます。

「足しげく通う」といっても抽象的なので、頻度や機会を決める必要があります。会うきっかけとなる機会としては、大きく分けて次の場面があります。

■定期の機会
・決算説明(年度決算、半期決算、第1四半期決算、第3四半期決算)
・月次決算
・懇親会(忘年会または新年会、暑気払い)

■不定期の機会
・新規事業説明
・M&Aなど大型事案発生時
・懇親会(支店長の歓送迎会)