企業と投資家必見!「安いニッポン」と心中せず、世界で圧倒的にたくましく生き抜く企業がこんなにあった。特集『安いニッポン 買われる日本』(全24回)の最終回は、トヨタ自動車や欧州エアバス、韓国サムスンなど世界のガリバーをとりこにする化学、輸送用機器などのグローバル・ニッチ・トップ企業15社を一挙紹介する。(ダイヤモンド編集部 堀内 亮)
モノづくり大国ニッポンの屋台骨を背負う
化学、輸送用機器など15社はどこだ
本特集『安いニッポン 買われる日本』では、日本の賃金の安さや資産価格の下落などについてレポートしてきた。この時代を生きる日本企業と日本人には、激安化が進むわが国の全体状況に巻き込まれずサバイブする、「生存戦略」が不可欠だ。
生存戦略の重要なポイントは、海外の強い成長を自らのビジネスや資産形成に取り込むこと。そこで注目なのは、「グローバル・ニッチ・トップ」と呼ばれる企業だ。
グローバル・ニッチ・トップは極めて狭い領域の事業を手掛けながら、ダントツの世界シェアを誇る企業。身近な例で言えば、唐辛子ソース「タバスコ」を手掛ける米マキルヘニーがそうだ。嗜好性の高い「ニッチ調味料」ながら、世界約200カ国で販売され、後発製品に取って代わられることもない。世界人口が増えれば、それがタバスコの成長に直結する。
このグローバル・ニッチ・トップ、日本の場合はものづくり産業に数多く隠れている。本特集の#23『アップル・TSMCを虜にする日本のモノづくり企業を大公開【電機・機械15社】』に続き、今回は化学や輸送用機器、精密機器関連の15社を紹介する。多くの日本企業のお手本であり、株式投資にも大きなヒントをもたらす「小さな巨人」の顔触れを、次のページで確認しよう。