死んでしまいたくなるほど辛く、うつ病ではないかと精神科を受診し薬を飲んでも、一向に症状が改善されないと悩んではいませんか?『生きづらいがラクになる ゆるメンタル練習帳』の著者で、これまでのべ2万人以上の患者さんと向き合ってきた精神科医のバク先生は、そんな極端な生きづらさの原因には、何かの病気が隠れているかもしれないと語ります。(取材・構成/川代紗生、イラスト/ナカニシヒカル、撮影/石郷友仁)
あなたの「生きづらさ」の原因は何?
──「生きづらさ」という言葉を最近よく目にするようになりました。バク先生は、精神科医として少なくとものべ2万人以上の方を診察してきた、とのことですが、「生きづらさ」はどこから生まれることが多いのでしょうか。
バク先生(以下、バク):「生きづらさを解消したい」と漠然とした不安を抱えて受診する方は、老若男女たくさんいらっしゃいます。なぜしんどくなってしまっているのか、原因によってもとるべき対策は異なりますから、まずはその人の生きづらさの正体を突き止める必要があります。
私がこれまで多くの人を見てきたかぎり、原因は、大きく以下のパターンに分けられますね。
・起こってもいない悪いことを想像して、将来を不安に思う
・他人の価値観や世間体を気にしすぎて自分を見失う
・SNSなどでイケてる他人と自分を比べて、嫉妬や劣等感を覚える
・人間関係のストレス
・なんらかの病気が関係している
まずは、自分がこのうちのどれに当てはまるかを考えてみるといいかもしれません。