今回、「OB・OGキャリアカフェ」ならではの光景だったのは、陸上自衛隊の自衛官であるOBと1対1で深く話し込んでいた女子学生がいたことだ。参加した自衛官が学生と同じ学群の出身で、学生時代の思い出話を交えながら学生生活の相談にも乗ってくれた。学生はとても親近感を持ったという。

「先輩がその仕事を選ぶまでに、大学時代に色々な人との出会いや体験があったことがわかりました。私もそういった人との出会いや体験をしていきたいと思いました。自衛官って特別職国家公務員ということも初めて知りました。仕事について、まだまだ知らないことが沢山あるので、積極的に人に関わっていきたいと思います」(女子学生)

 他にも参加学生からは、以下のような感想が聞かれた。

「卒業生の方々にとても親身になってお話を聞いていただき、今まで知らなかった就活の事情について知ることができ、前向きに頑張る気が湧いてきました」

「質問に答えていただくだけでなく、こちらの学年や所属学群を聞いて、その人にあったアドバイスをしていただいてよかった」

「想像していたよりも、OB・OGとフランクに話すことができ、かつ自分が参考にしたいキャリアを歩まれていたため、お話もとても参考になった」

キャリアカフェの「つながり」を
その場で終わらせない試み

 こうしてでき上がった学生と社会人との「つながり」を、その場限りで終わらせない仕組みも考えられている。参加した学生は、後日アンケートで卒業生の連絡先を知ることができる。希望者には卒業生の了解を得たうえで、彼らのメールアドレスを教えている。活動的な学生はその後も卒業生と連絡を取り合い、OB訪問やキャリア相談を重ねているという。まだ多くはないが、「OB・OGキャリアカフェ」で出会った卒業生が在籍する会社のインターンシップや選考を、実際に学生が受けたというケースも出始めている。