『独学大全──絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』が20万部を突破! 本書には東京大学教授の柳川範之氏が「著者の知識が圧倒的」、独立研究者の山口周氏も「この本、とても面白いです」と推薦文を寄せ、ビジネスマンから大学生まで多くの人がSNSで勉強法を公開するなど、話題になっています。
この連載では、著者の読書猿さんが「勉強が続かない」「やる気が出ない」「目標の立て方がわからない」「受験に受かりたい」「英語を学び直したい」……などなど、「具体的な悩み」に回答。今日から役立ち、一生使える方法を紹介していきます。
※質問は、著者の「マシュマロ」宛てにいただいたものを元に、加筆・修正しています。読書猿さんのマシュマロはこちら
[質問]
独学に関する質問です。『外国語上達法』を読むと、覚えるべきは語彙と文法という事が分かります。『外国語上達法』、ベーシックイングリッシュで高頻出単語の必要性は英語学習の上で腑に落ちました。
応用して、新しい事を0から覚える際には、先に一つ以上のサンプルから高頻出のパターンをカウントして抽出しています。英文法の様に、サンプルに時間軸がある場合もあれば、時間軸がない場合もあります。
これは、語彙を覚える方法の語学以外の分野への置換ですが、高頻出単語は高頻出パターンで置き換えられるので、応用の仕方も分かり易いです。
一方で、新たに始める分野で文法を探り出そうとしても、その分野における文法とは何か? という事が、文法についての理解が浅いので、識別できません。文法とは何か、どうして文法を習うのかという事を更に理解するための本はあるのでしょうか?
[読書猿の回答]
変化球ですが、ジョン・バースの小説『旅路の果て』。
主人公が英文法の大学教員なのですが、文法不要論をぶち上げる生意気な学生を叩きのめすシーンで、文法の(かなり古典的な)意義を解いてます。