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スーツのプロは「機能性スーツ」を見たとき、どこを評価するのか？特集『スーツ 消滅と混沌』（全8回）の＃3では、新旧5社の機能性スーツの縫製、生地に加え、デザインやサイズ感まで徹底的にチェックし、総合ランキングを公開。また、機能性スーツを購入するときのポイントも紹介する。（ダイヤモンド編集部 相馬留美）
百貨店の現役スーツバイヤーが徹底分析！
新旧5社の機能性スーツランキング
スーツ業界では新参組のワークマンやユニクロなどが手掛けるスーツは、洗えたり、伸縮性があったりするなどの特徴を持つ「機能性スーツ」と呼ばれるカテゴリーに属する。
「機能性スーツは、スーツの形をしたスポーツウエアだ。スーツとしては作られておらず、従来のスーツと同じ論点では語れない。とはいえ、自転車通勤や、工場と現場の行き来など、変わりゆくオフィス環境で多様な働き方をする人がターゲットで、これはこれで新しい商品だ」
ある大手百貨店で長年にわたってスーツのバイヤーをしてきた現役社員は、機能性スーツの存在意義についてこう評する。
新ジャンルである機能性スーツの品質を、スーツの“プロ”である百貨店のバイヤーたちはどう見ているのか。そこでダイヤモンド編集部は、匿名を条件に大手百貨店の現役スーツバイヤー2人の協力を得て、ユニクロやワークマンなど人気の機能性スーツ5商品の品質を検証した。
今回対象とする商品は下記の通りだ（価格は全て税込み）。なお、各スーツは、機能性スーツとして店頭で店員に薦められたものをセレクトした。
・ユニクロ「感動ジャケット、感動パンツ」 9980円
・ワークマン「リバーシブルワークスーツジャケット、2WAYワークスーツパンツ」 4800円
・青山商事（洋服の青山）「ゼロプレッシャースーツ」 9900円
・AOKI「アクティブワークスーツプレミア」 1万0978円
・オアシススタイルウェア「ワークウェアスーツ」 3万3000円
評価するのは、冒頭に登場したこの道数十年のベテランで、現在はオーダーメードスーツを担当する佐藤さん（仮名）と、機能性スーツのバイヤーの吉永さん（仮名）だ。「縫製の品質」「生地の高級感」「パターンの出来」「高機能性」「デザイン力」「サイズ感」「コストパフォーマンス」の7項目について、10段階で採点してもらった。
縫製と生地の評価については、本特集の＃2『「スクール水着の生地だ！」ワークマン、ユニクロら5社の機能性スーツを百貨店バイヤーがガチ検証』で取り上げた。
5社の商品のうち、スーツのプロたちからの総合評価が最も高かったのはどの製品なのか。早速結果を見ていこう。
