それでは5年で時価総額3倍を狙える15銘柄を証券コード順に紹介しよう。銘柄選定は中小型株に詳しいRAKAN RICERCAの村瀬智一氏と、IPO(新規株式公開)分析に実績のあるマーケットコメンテーター・岡村友哉氏にお願いした。

売上高40%超を継続中の企業や
医療ITの次のエムスリー候補も

【2175 エス・エム・エス】
 18期連続で増収増益を計画。医療従事者の需給ギャップが拡大する中、転職などを支援するキャリア事業は、主力の看護職向けの成長に加えて、介護職向けも堅調に推移。介護事業者の保険請求、購買、採用など経営をワンストップで支援するサブスク型のクラウドサービスも伸びる。

【3925 ダブルスタンダード】
 ビッグデータ処理が軸。AI技術を活用したオンライン化支援システムや本人確認書類撮影補助システムなどを提供。デジタル身分証明書や政府のDX(デジタルトランスフォーメーション)化推進も追い風となる。8年連続で2桁増収を見込み、今期は45%増収と成長が加速。

【3937 Ubicomホールディングス】
 エンジニア不足の中、フィリピンに多くの開発スタッフを確保。人材育成プログラムの活用により、グローバルでIT人材を輩出する体制を構築する。メディカル事業では医療機関向け経営支援ソリューションを提供。成長企業との戦略的提携を推進するなど新規事業創出にも積極的だ。

【4068 ベイシス】
 ソフトバンクや楽天などの通信キャリアから、5G(第5世代移動通信システム)の基地局などインフラ構築の工事を受託。そのほか、IoT(モノのインターネット)インフラの構築も手掛けており、市場成長の追い風に乗る。収益構造のポイントは、設置した基地局が増えていくほど運用・保守案件が積み上がる点。売上高成長の確度は高い。

【4075 ブレインズテクノロジー】
 企業向けに異常検知向けソリューション「インパルス」などAIソフトウエアを開発・販売する技術集団。顧客の約75%が売上高1000億円以上の大企業と、安定した顧客基盤を持つ。上場したばかりだが、上場前からライセンス販売を年率5割ペースで拡大してきたハイパーグロース企業。

【4167 ココペリ】
 経営支援プラットフォーム「ビッグアドバンス」を展開。同社の優位性はターゲットを金融機関の取引先企業とする点にある。導入する70行を超える金融機関が販売してくれるため、自社での直接営業、広告宣伝への巨額の先行投資なしで売り上げを伸ばせる。今期も7割強の増収を見通す。