次のメガベンチャーはどの企業なのか。注目すべきは足元の利益よりも、トップラインの成長と市場規模である。特集『目指せGAFA! メガベンチャー番付』(全10回)の#9では、中小型株やインターネット業界担当のアナリストが中長期で成長を狙える有望ベンチャーをセレクトした。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)
時代の変化を捉えて急拡大中の
次世代のメガベンチャー候補5銘柄とは?
「年率40%成長」「5年で売上高4倍」――。
日本経済全体は停滞していても、水面下ではメガベンチャーを目指す企業が台頭しつつある。中小型株やインターネット業界担当のアナリストが、中長期で成長を狙えそうな注目企業に挙げたベンチャー企業5社を紹介していこう。
選定の基準はトップライン(売上高)の成長である。また5社の共通点としては、時代の流れを捉えて新しい市場をつくるか、すでにある市場でゲームチェンジをしつつあることである。
例えば、ソフトウェアテストという5兆円の巨大市場でゲームチェンジを実行中なのがSHIFTである。大手を含めて業務効率化を図る企業からの依頼が殺到し、5年で売上高は8倍の450億円(今期会社計画)まで成長。依然としてソフトウェアテストの外注化率は2%程度と低く、ライバルもいないことから、将来は「売上高3000億円、1兆円も」という声も強い。
成功報酬型の求人メディアが主力のアトラエは主要KPI(重要業績評価指標)が軒並み過去最高を更新し、第3四半期までの営業利益が通期の会社計画を超過した。にもかかわらず、戦略的投資を実施するため予想は据え置いており、成長への意欲は極めて強い。
コロナ禍では公共部門のデジタル化の遅れが露呈したが、地方自治体のDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組むのがチェンジである。「DX」×「地方」を勝負領域と決め、海外で資金調達も実施。3年後に売上高3倍を目指す。
果たして、以下の5社はメガベンチャーへの階段を上り切ることができるのか。次ページで具体的に分析していく。