中国では、製造業の拠点が相次ぎ停電に見舞われている。政府によるエネルギー消費と炭素排出を抑制する取り組みに加え、石炭価格の高騰が要因だ。半導体をはじめ、世界的なサプライチェーン(供給網)の混乱がさらに悪化する恐れがある。広東省や江蘇省など地方政府はここ1週間、エネルギー消費量を抑えるため、地元の工場に対して稼働時間の短縮か、一時閉鎖を命じた。企業の提出書類や企業幹部への取材で分かった。石炭価格の高騰により、生産を縮小している工場もある。さらに事態を深刻にしているのが豪州産石炭の輸入禁止だ。禁輸はオーストラリア政府が新型コロナウイルス起源を巡る国際調査を求めたことに反発した中国政府が報復措置として昨年導入していた。
中国で停電相次ぐ、半導体など供給網にまた試練
石炭不足やエネルギー消費抑制策で工場の稼働困難に
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