中国では、製造業の拠点が相次ぎ停電に見舞われている。政府によるエネルギー消費と炭素排出を抑制する取り組みに加え、石炭価格の高騰が要因だ。半導体をはじめ、世界的なサプライチェーン(供給網)の混乱がさらに悪化する恐れがある。  広東省や江蘇省など地方政府はここ1週間、エネルギー消費量を抑えるため、地元の工場に対して稼働時間の短縮か、一時閉鎖を命じた。企業の提出書類や企業幹部への取材で分かった。  石炭価格の高騰により、生産を縮小している工場もある。さらに事態を深刻にしているのが豪州産石炭の輸入禁止だ。