1つより3つの方がいい。会社の3分割は、かつて産業界の象徴だった企業の間で流行しているようだ。東芝は12日、会社を3つに分割すると発表した。9日には米ゼネラル・エレクトリック(GE)が同じような発表をしたばかりだ。100年余りの歴史を持つ両社はかつて、それぞれの国の製造業における先駆け的な存在で、多様な分野にまたがって事業を展開していた。しかし、最近はどちらも揺らいでおり、特に東芝はここ数年、相次ぐ不祥事に見舞われている。6月には、外国人投資家の反発を受けて会長が解任された。東芝はインフラ部門、電子機器部門、そして東芝が保有するキオクシア株などの資産を保有する会社に分割される。これにより、東芝がいかに過小評価されているかを巡る投資家の懸念に幾らか対処できるかもしれない。東芝やGEのようなコングロマリットは大抵、各部門の価値の合計に比べ割安に評価されている。異なる部門間のシナジー効果が少ない場合はとりわけそうだ。会社をより専業的な企業に分割することで、株主価値を引き出せる可能性がある。
東芝の会社3分割、ドラマの終わりはまだ先
株主価値引き出す可能性、アクティビストには不十分か
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