半導体チップの不足に悩むメーカーは、製品のデザインを変更したり、未完成品を出荷したり、旧型のローテクモデルに注力したりするなど、回避策を模索していると経営幹部らは話す。家電や自動車メーカーは、スクリーンや無線接続などのデジタル機能の追加を何年も推し進めてきたが、半導体不足の中で代理店や消費者への製品の供給を継続するため、一時的に方針を巻き戻している。半導体の不足は来年まで続くと業界関係者は予想している。トロ・カンパニー傘下の除雪車メーカー、ボス・プロダクツでは通常、除雪用ブレードの角度調整にはコンピューターチップを搭載した手持ち式リモコンを使用している。しかし、十分な量のチップを確保できないことから、あまりチップを使わずに済む方法を模索し始めた。電子装置が手頃で一般的なものになるまでは、コンピューターチップを使用しないジョイスティックでそうした機能を操作していたことに着想を得るスタッフもいた。