2.「1社で働き続ける」のが難しくなる
長い老後に備えると、お金のやりくりがキツくなる。その影響は、私たちサラリーマンが働く期間にも及ぶでしょう。
結論、親世代より長い期間働くことになります。
2013年には、定年退職が60歳から65歳に引き上げられましたが、この流れが止まることはありません。今の20~30代は、おそらく70~80代まで働き続けることになります。
ただ、その一方、会社の寿命は年々短くなっています。
ビジネスの世界は、加速度的な変化を続けているため、「会社の平均寿命は23・3年まで縮まった※」ともいわれています。
たとえ自分が就活していた頃に脚光を浴びていた企業でも、40~50代になるまで存続しているかは、まったく予測できない時代が到来しているのです。
※出所:「2020年『業歴30年以上の“老舗”企業倒産』調査」(東京商工リサーチ)
マモル:ボクたちサラリーマンは50年近く働かないといけないのに、会社の寿命は20年くらいしかないなんて……。
サラタメ:そうなんです。だから、「1社で働き続ける」っていうのは、ほぼありえない人生プランになりつつあります。今後はさらに「転職」が当たり前になりますし、なんなら「起業」「勉強」「育児」「バカンス」みたいな、サラリーマン以外の期間を挟みつつ、働き続ける人が増えていきます。
マモル:たしかに! 40年以上「サラリーマンひとすじ」はさすがに飽きちゃいそうですね……!! とはいえ簡単に転職したり、学生に戻ったりなんてできなくないですか?
サラタメ:そうです。人生80年時代の感覚のままだと、かなり難しいです。お金を持っていればOKって話でもないので。いろんなステージを身軽に乗り換え、人生100年時代を骨の髄まで楽しむには、「お金以外の資産」をどう蓄えていくか、ここがめちゃくちゃ重要になってきます。