SNS告知のトレンドは、プロセスもさらけ出すこと

日本のDX最前線『ルポ 日本のDX最前線』酒井真弓(集英社インターナショナル)

酒井 私も本を出していて、みんなに買ってもらおうとSNSで告知するときがあるんです。どうしたら買ってもらえますか?

TSUKASA. 「プロセスエコノミー」と言って、本ができあがるまでのストーリーを見せるというのは重要な気がします。

 以前は「完成品をどう紹介するか」が焦点でした。SNSによって誰もが発信できるようになり、どんな人たちによって、どんな思いで、どう作られてきたのか、より作り手に関心が集まるようになりました。

酒井 有名なところでは、NiziUがデビューするまでを追った「Nizi Project」。また最近、テレビドラマでも、SNS等で撮影の裏側を公開していくケースが増えましたね。

TSUKASA. 店舗スタッフの場合は、「私、彼とこういう生活していて、こういうものを食べて、こういう仕事で切磋琢磨して、だからこういう投稿が生まれて、そういう私がこういう瞬間に着ている服――それ欲しい、ポチ」といった流れができあがっているんです。

 酒井さんも、本を書いたときの苦楽を投稿すると、皆さん心を動かされるのではないでしょうか。

酒井 なるほど。自分では取るに足らない情報だと思っていても、自分以外の誰にも書けない話であって、立派な本の付加価値なのかもしれませんね。

投稿の頻度はどれくらいがベスト?

酒井 どのくらいの頻度で投稿するのがいいのでしょうか?

TSUKASA. 美容や筋トレと同じで、人気は一日にして生まれません。だからこそ、「楽しみながら毎日コツコツ」が、全ての業界、全ての人に共通する極意です。世の中には何億人というライバルがいるわけです。その中で埋もれないためには、絶対的にアクティブじゃなきゃいけない。毎日毎日、これでもかこれでもかと動かしていくことが、どのSNSでも重要だと思います。