一読のすすめ

 怒りに手を焼く人は多いだろう。そんな人が本書を読むと「自分も怒りをコントロールできるかもしれない」と希望が湧くはずだ。

 要約では、アンガーマネジメントの基本的な考え方に加え、「とっさの怒りを切り抜ける対症療法」を3つ、「怒らない自分をつくる習慣」を2つ、「ムダに怒らない人になる心の持ち方」を1つ紹介した。本書にはこれ以外にも多くの「対症療法」や「習慣」、「心の持ち方」が紹介されているだけでなく「上手な怒り方のルール」も掲載されているので、ぜひあわせてご覧いただきたい。

 著者は「アンガーマネジメントは実践しなければ意味がない」という。「学ぶ」のではなく「実践」することに意味があり、その理由を「アンガーマネジメントは、より良い人生を手に入れるための“手段”」であるからと述べている。ぜひ皆さんには、要約や本書を読むだけで満足しないで、小さなことから実践してほしいと思う。そうすれば、より充実した人生が手に入るだろう。

評点(5点満点)

総合3.8点(革新性3.5点、明瞭性4.0点、応用性4.0点)

著者情報

 安藤俊介(あんどう しゅんすけ)

 一般社団法人日本アンガーマネジメント協会代表理事。アンガーマネジメントコンサルタント。
 怒りの感情と上手に付き合うための心理トレーニング「アンガーマネジメント」の日本の第一人者。アンガーマネジメントの理論、技術をアメリカから導入し、教育現場から企業まで幅広く講演、企業研修、セミナー、コーチングなどを行っている。ナショナルアンガーマネジメント協会では15名しか選ばれていない最高ランクのトレーニングプロフェッショナルにアジア人としてただ一人選ばれている。主な著書に『アンガーマネジメント入門』(朝日新聞出版)、『はじめてのアンガーマネジメント実践ブック』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)等がある。著作はアメリカ、中国、台湾、韓国、タイ、ベトナムでも翻訳され累計70万部を超える。

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