もちろん、私が希望したわけではありません。
この時のチェーン方針説明会では、当社が変わろうとしている、挑戦しようとしているということを伝えたいと思い、プロデューサーに演出をお願いしました。
私は「何でもやります」と伝えたのですが、プロデューサーは「社長には特別なことを考えています」といって、何をやるかなかなか教えてくれません。
それからしばらくして「社長にはタップダンスをやってもらいます」と突然言われました。
いつもだったら「はい、分かりました」と言うのですが、この時ばかりは「ちょっと考えさせてください」と答えてしまいました。タップダンスなんてやったこともないし、まして、人前で踊るなんて考えたこともないし、恥ずかしい。
それでもタップダンスをすることで売り上げが上がるなら喜んでしますが、そんなわけでもない。
そうやってできない理由をぐだぐだと考えているうち、「あ、これがダメなんだな」と気づきました。周囲に「変わりましょう」というなら、まずは自分自身が変わらなければならない。恥ずかしかろうが何だろうが、挑戦しようじゃないかと。
それで翌日、プロデューサーに「やります」と伝え、そこからは週末や会食前などに時間を作り、2時間のレッスンを合計8回受けました。
なお、この時のチェーン方針説明会では、本部の組織改革やそれに伴う人事異動などの方針を明らかにしました。