米国では、新型コロナウイルス変異株「オミクロン株」の流行が早い時期に始まったニューヨークやシカゴなど一部地域で、感染拡大に鈍化の兆しが見えている。一部の政府関係者からは、米国よりオミクロン流行が早かった南アフリカや英国と同じような傾向が見られるとの指摘が出ている。疫学者でセントルイス大学地理空間研究所副所長のエンバル・シャチャム氏は「オミクロン株による影響をいち早く受けた主要都市では、感染が鈍化しているようだ」と指摘。「これは南アフリカと同様のパターンで、われわれが大いに期待していたことだ」と述べた。ただ、米国全体の感染は過去最多の水準で高止まりしている。ジョンズ・ホプキンス大学のデータによると、1日当たり新規感染者数(7日間平均)は13日に約78万6500人に達し、オミクロン流行前の昨冬に付けたピークの3倍以上に達している。米疾病対策センター(CDC)のロシェル・ワレンスキー所長は12日、オミクロン感染は数週間後にピークを迎えるとの見通しを示した。
オミクロン、米国でも早期流行地域で鈍化の兆し
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