4.身体の緊張には副作用がある

 十分な運動ができていないと、身体に緊張が蓄積され、最終的には筋肉や神経に影響を与えます。時間が経つにつれて、不眠症や疲労、最終的には慢性的な痛みを引き起こす可能性があります。

5.精神的ストレスも筋外傷の原因のひとつ

 我々は、ストレスや緊張がこれらの症状、とくに背中や首の問題や反復性緊張外傷(RSI)のおもな要因であることを見つけました。運動不足と同様に精神的・感情的ストレスは、慢性的な筋肉の緊張の原因となり、職場での筋外傷の一因となる可能性があります。

 たとえばコールセンターでは、通話内容が上司によってモニターされている場合、そうでないワーカーと比べて、筋緊張による健康問題が起こりやすくなります。

(監修/サンフランシスコ州立大学ホリスティック医療研究所教授 エリック・ペパー、日本語監修/大阪駅前「ナチュラル心療内科」院長 竹林直紀)

◎エリック・ペパー
サンフランシスコ州立大学ホリスティック医療研究所教授。博士(心理学)。ストレスマネジメント、バイオフィードバック、ホリスティック医学の国際的権威。1986年から現職。職場の健康分野への貢献が認められ、カリフォルニア州知事賞(産業衛生功労賞)受賞などを受賞。
竹林直紀 [日本語版監修]
新大阪駅前「ナチュラル心療内科」院長。1998年からサンフランシスコ州立大学ホリスティック医療研究所に2年間留学し、薬を使わないホリスティックな統合医療を学ぶ。2019年12月から現職。バイオフィードバック、マインドフルネス瞑想、分子栄養療法、臨床アロマセラピーなどによる統合医療を実践している。