京都に限らず国会議員が選挙時に地方議員を「集票マシン」と考え、彼らに金をバラまくという実態は存在していた。それが顕在化したのが河井夫妻による参議院選挙買収事件だった、といえよう。また昨年末にも自民党の泉田裕彦衆院議員が星野伊佐夫新潟県議から「(選挙用の)裏金を要求された」と告発し騒動となったことも記憶に新しい。しかし、いずれの事件・騒動も、国会議員の意思や事情によって金を配るか否かが決断されていた事件でもあった。

 一方で京都府連の特徴は、選挙前に金を配るということを「定番化」させたところにある。衆院選、参院選といった国政選挙では必ず大きなお金の動きが起きていた。

 そのスキームを簡単に説明すると次のような金の流れになる。

【選挙区支部(国会議員)】→【自民党・京都府連】→【府議・市議】

 いわば京都では国政選挙の度に金を配り選挙協力を仰ぐという構図が、システム化されていたともいえるだろう。

小選挙区制によって
地方議員への金が必要に

 なぜ現金配布が定番化したのか。

 取材のなかで、その第一の理由として「小選挙区制」を挙げる政界関係者が多かった。