「トルコの狙い」は?

 トルコはNATO(北大西洋条約機構)加盟国であり、EU加盟を目指す国でもあります。そして、歴史的にロシアとの対立を繰り返してきました。2014年のロシアによるクリミア半島併合に対しては、クリミア・タタール人(トルコ系)が住んでいることを理由に強く反発しました。

 しかし、トルコはロシアから天然ガスの輸入を進めており、ロシアからトルコまでのパイプラインを完成させたほどです。

 NATO加盟国としてウクライナを支援する一方では、経済的に結びつきの強いロシアを刺激したくないという難しい立ち位置にいます。

 つまり、トルコはトルコで政治的にも、経済的にも自国の安定を図るために、ウクライナとロシア両国の行く末に気を揉んでいるわけです。両国の仲介をトルコがやってのけた場合、歴史的な偉業として残るかもしれません。

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