もし、ママ友コミュニティーに仲よくなりたいママがいたなら、「お近づきになりたいです。ぜひ、今度ランチに行きましょう」などと、ハッキリ伝えるほうがいいでしょう。

 恋人でもママ友でも、セールスでも、どんな人間関係であっても、自分の気持ちは率直に伝えなければ何も始まりません。伝えて断られたなら、「はい、次に行こう!」と切り替えればいいだけの話です。

お客に逃げ道を与える
ダメなセールスの典型

 私自身もそうした経験はあります。あるオンラインセミナーに参加したときのこと。

「やってみたいけど、ちょっと高いなぁ、どうしようかなあ……」と迷っていました。このとき、もし「竹本さん、やってみませんか?」と尋ねられていたら、きっと「はい、やります!」と答えていたでしょう。ところが、そこで言われた一言とは――、

「ぜひ検討してください」

 これはダメなセールスの典型です。 言われたほうにしてみれば、「そうか、検討すればいいのか」という逃げ道ができるからです。ご多分に漏れず、私も、「わかりました。検討します」とだけ言って、結局、申し込まずに終わりました。

 そもそも、セミナーに参加して説明を聞いている時点で、その人は、申し込みたいという思いのほうが強いのです。

 それなのに、特に断る理由もなく申し込みに至らないのは、最後にハッキリと「やってみませんか?」と促していないから、という場合がほとんどです。

 また、前述したように、最初に「このプレセミナーは、メインセミナーをやるかやらないか決める場です」と明確に伝えていない場合も、参加者は、「いいことを聞いたな」で終わってしまいます。

 商品や講座の説明を受けて、すべてに納得したとしても、「やるか、やらないか」、その場で意思を確認されないかぎり、なかなか申し込みには至りません。