「第1部はサンプルとして、こういう学びを提供します。第2部はもう少し詳しく学べる講座についてご説明します。申し込むかどうか迷っている方は最後にお聞きしますから、それまでに決めておいてくださいね」

 商談やプレセミナーの冒頭で、こんなふうに一言断ってから、話を進めていくのです。あらかじめこう言っておくと、お客様は、最初から、「やろうかな、どうしようかな」と考えながら参加してくれるので、最後に「どうですか? やりますか? やりませんか?」と聞いたときも、ハッキリした回答を得やすくなります。

「やるか、やらないか」の「返事」という果実をきちんと得るためには、冒頭でこうした前振りという形で種を蒔いておくことが大切なのです。

できるセールスパーソンは
このひと言を欠かさない

 対面セールスでも、オンラインセールスでも、成績のいいセールスパーソンたちが必ずやっていて、成績の悪いセールスパーソンがしていないことがあります。

 なんだと思いますか?

 それは、お客様に対して、たった一言「やってみませんか?」と促すことです。

「いらない」とハッキリ断られるのが怖くて、この一言を言わないままお客様から逃げてしまい、取れたはずの契約を取りこぼしているセールスパーソンが、とても多いのです。

 これは、セールスにかぎらず、恋愛でも友情でも同じことです。

 お互いに好意を持っているにもかかわらず、たった一言、「つき合ってください」と言わなかったがために、恋人になるチャンスを逃したケースは世にあふれているでしょう。