余計な情報をさえぎる
一日のうち多くの時間をパソコンやスマホの前ですごす人がいます。
仕事や趣味、調べごとなどのために数時間だけネットを使うことは、問題ありません。しかし、必要以上に使うと日常生活に支障をきたすことがあります。
「ネット依存症」という言葉もあります。医学的な定義はまだ定まっていませんが、インターネットがないとイライラしてほかのことが手につかなくなるなど、健康的な日常生活を送れなくなった状態をさします。ネット依存症専門のクリニックもあります。
体は、横になったりストレッチをしたりすると、休ませることができます。
しかし、脳は違います。新しい情報が入るたびに自動的に反応し、情報処理のためにさまざまな活動が起こるので、休むには意識的に情報を減らす必要があります。
週末はネットゲームをして楽しくすごしたけれど、月曜日は頭がすっきりしなくて疲れている気がする、という人は、脳の使いすぎといえるでしょう。
ですから、日曜日の午後はスマホの電源を切る、通知チェックは決めた時間だけにするなど、意識的に脳を休ませると、疲労が回復して思考がクリアになります。
「瞑想」も脳を休める効果があります。ウィスコンシン大学のリチャード・デビッドソンは、「瞑想をすると、脳は刺激やストレスとたたかうモードから、受容と満足のモードに切り替わる。瞑想の効果としてストレスの減少、免疫組織の強化などが指摘される」といいます。
また、瞑想中はアルファー波とよばれる脳波が多く出るため、悩みの解決法が見つかったり、よいアイディアがわいたりすることもあります。
ポイント:週末は体だけでなく、脳も休息させる。
「半年もたてば忘れている」と考える
不安を捨てる方法がだんだん身についてくると、「今まで、なぜ悩み苦しんできたんだろう?」と思うかもしれません。
しかし、なかには「どうしても捨てられない不安が、心の奥底に残っている」と苦しくなる人もいるはずです。
そういう場合は、「不安を捨てなければ」と思いつめる必要はありません。心のなかからマイナス感情が消えないことに焦ると、さらにマイナス感情が増える、という悪循環に陥ってしまいます。