それは日本が古くから「箸を使う文化」であり、立体的な盛りつけの方が箸で掴みやすいからです。一方、西洋ではナイフやフォークを使用するのが一般的なので、ナイフで切りやすいように平面的な盛りつけになっています。そのため、西洋の人にとっては、「立体的な盛りつけ」というだけでユニークに見えるのです。

 さらに、日本語で「奇数」は「喜数」とも読めることから「縁起がよい」とされ、刺身の数などは3、5、7種盛りというように奇数で盛られることも多いです。普段なにげなく食べている料理に、こんな“日本の魅力”がつまっているとは……!料理屋や居酒屋を訪れた際には、一緒にいる人や周りの人に伝えてみてください。

日本の魅力(1)
「日本食(和食)」~居酒屋~

日本の魅力のひとつ、飲み屋街の居酒屋日本の魅力のひとつ、飲み屋街の居酒屋

 もうひとつ、日本の「居酒屋」文化もまた、海外の人を魅了しています。

 西洋では、食事をするレストランとお酒を飲むバー(もしくはパブ)は分かれていることが多く、食事をしながらお酒も楽しめる居酒屋は、海外の人の目にはとてもユニークに映ります。マジカルトリップでも「居酒屋飲み歩きツアー」は大人気です。

 食事のメニューが多いこと、大人数でシェアしながら小皿に分けて食べること、ビールだけでなく日本酒、焼酎、梅酒などお酒の種類が多いことなどが、人気の理由。「飲み放題」「はしご酒」「せんべろ」「シメのラーメン」など、居酒屋好きなら誰もが知っている、日本ならではの言葉を、お酒の楽しみ方とともに教えるのも◎!

マジカルトリップの飲み歩き&フードツアーマジカルトリップの飲み歩き&フードツアー

 箸は1400年前ほど前に隋から伝わり、聖徳太子により広められました。食前に箸を食べ物の前に置くのは、実は小さな結界の意味をもつといわれています。箸は神・自然と人間界の境界線を引く役割をしており、「いただきます」と一礼し、手にして結界を取ることで、神・自然の恵に感謝するという意味があるといいます。

 また、日本の居酒屋文化とは切っても切れないのが「接待」。仕事とプライベートを分けて考える西洋の人にとっては、実は接待もユニークな文化です。乾杯をする際、接待をする側が先方よりグラスを下げて乾杯することや、日本では「手酌をすると出世しない」といわれることから、グラスにお酒がなくなったら注ぎ合うことなども、訪日外国人が帰国後に話したくなるような日本のサラリーマン文化だと思います。