2020年11月に、パンダの赤ちゃんが生まれたことで話題となった和歌山県のアドベンチャーワールド。敷地面積は約80万平方メートルと広大で、パンダの他にも世界各地の動物たちが暮らしており、訪れた人は1日中楽しむことができる。

 2022年2月現在、7頭のジャイアントパンダが暮らしており、中国を除くと世界1位の大家族である。

 そうしたパンダ人気もあったためか、世界的ガイドブック『ロンリープラネット』が最も旬な旅行先を紹介する“Best in Travel(ベスト・イン・トラベル)2021”にて、“読者が選ぶサステナビリティ(持続可能性)に配慮した観光地”として和歌山県が1位に選ばれたのである。また、じゃらんリサーチセンターが行った、“じゃらん宿泊旅行調査2022”において、和歌山県が総合満足度1位に輝いた。

全国的に「魅力度」が上昇
60代以上の評価が大きい

 本調査では、回答者の年代別に47都道府県の魅力度の平均を比較している(年代別の魅力度ランキングは本稿では掲載していない)。

 魅力度の伸びた地域が多かった主な要因としては、60代以上の回答者において平均点が大幅に上昇したことがあげられる。20代が最も魅力度の平均点が高くなっているが、次いで60代、70代となっており、それぞれ前年より大きく上昇した。

 田中社長は、「以前は地域ブランドへの関心から60~70代の魅力度が他の世代より圧倒的に高かった。しかし、2015年あたりから20代や30代の魅力度がかなり高まり、ついには60代以上を上回るようになった。これは、各地で地方創生への取り組みが進み、若い世代で地方移住への興味・関心が高まった表れだろう。ただし、昨年と今年に関しては、再び60代以上の魅力度の伸び率が上昇している」と推測する。

 そして、若い世代については「“地域おこし協力隊(※2)”の人気も高い。定住するつもりで地方に行き、住民支援などの活動を行っている若者が確実に増えている」と付言した。

(※2)地域おこし協力隊とは、都市地域から人口減少や高齢化等の進行が著しい地域に移住して、地域ブランドや地場産品の開発・販売・PRなどの地域おこし支援や、農林水産業への従事、住民支援などの「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る取り組みである。