佐賀県が初の最下位
西九州新幹線開通の効果は?

 前年最下位の茨城県は46位にランクアップし、点数も前年の11.6点から13.5点に上昇している。これは、最下位になったことでメディアなどに取り上げられ、全国民に注目されたことが要因の1つと考えられる。

 一方、最下位になってしまったのが前年46位の佐賀県(13.2点)だ。

 2022年9月には西九州新幹線が開業した。新幹線が開通する都道府県は毎回注目されて、順位上昇への大きなきっかけとなる。佐賀県は、新幹線開通を県のイメージアップにまだ十分活用できていないのかもしれない。

 また、九州地方では、長崎県も前年の8位から9位(35.8点)へと順位を下げてしまった。新幹線が開通したことによって、魅力度にどのような影響を与えるのかが、今後注目される。

近畿地方が全体的にランクアップ
和歌山県が伸び幅1位の意外なワケ

 続いて、都道府県の伸びについても見てみよう(伸び率のランキングは本稿では掲載していない)。

 点数の伸びが大きかったのは和歌山県で、前年の19.7点から4.0点伸びて23.7点となった。順位も32位から26位へと上昇した。

 次いで伸びが大きかったのが奈良県。三重県、兵庫県は順位も点数も伸ばしている。また、京都府、大阪府、滋賀県は、順位は変わっていないものの点数は伸びており、近畿各府県の評価が全体的に上昇した。この要因について田中社長はこう語る。

「1つは、2025年4月に開催予定の“大阪・関西万博”がある。また、大阪府も和歌山県もIR(総合型リゾート)を以前から打ち出しており、IRへの来訪者を大阪府内、関西などの観光地へ送り出すなど、経済への大きな効果が期待される。そして、和歌山県が今回上昇したのは、パンダ効果があるのではないだろうか」