優勝の目は慶応、明治、早稲田の3校にある。

 早慶戦で慶応が勝てば、勝ち点5で文句なしの優勝。

 3校が勝ち点4になったときの優勝の行方は少し複雑である。

 早稲田にとっては10月29日からの明治-立教戦が重要だ。ここを明治が連勝すると、早稲田は早慶戦に連勝して勝ち点を奪っても、勝率で明治に届かない。

 明治が1敗で勝ち点を取ると、早稲田は早慶戦連勝のみに優勝のチャンスが。

 明治が勝ち点を落とすと、早慶戦の勝者が優勝――。

 最終節を戦う早慶両チームが当事者であるところがいい。

 がぜん、面白くなってきた。(敬称略)

小宮山悟(こみやま・さとる)
1965年千葉県生まれ。早大4年時には79代主将。90年ドラフト1位でロッテ入団。横浜を経て02年にはニューヨーク・メッツでプレーし、千葉ロッテに復帰して09年引退。野球評論家として活躍する一方で12年より3年間、早大特別コーチを務める。2019年、早大第20代監督就任。