――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  金利上昇は銀行にとって朗報だが、懸念材料にもなる。欧州の大手2行が25日に発表した第3四半期決算は、その対照的な事例となった。  中国系の英金融大手HSBCホールディングスとスイス金融大手のUBSグループでは、いずれも純金利収入(NII)が改善したが、先行きについて両行の見解は分かれた。HSBCの貸倒引当金を見ると、同行は経済状況が厳しくなる可能性に備えており、株主還元の余地が限られていることが分かる。HSBCの株価は、欧州時間午前の取引で6%近く下落した。