3年近くを経て、中国がついに人の往来を再開させる。中国人旅行者が戻ってくるということだ。近隣諸国を中心に、中国人旅行者に依存していたビジネスは息を吹き返すだろう。中国政府は12月に突如コロナ政策のかじを切った。残りの主な制限も2023年1月初旬には撤廃予定で、中国への渡航者は入国時の隔離や新型コロナウイルス検査が免除される。2020年以降ほぼ封鎖状態だった中国に出張者や旅行者が戻れるようになる。かつて世界中を飛び回っていた中国人も、ようやく外へ出ていけるようになる。だが、コロナ前は世界にとって最大の観光収入源だった中国人旅行者が完全に戻ってくるのはまだ先だろう。要因の一つは、コロナ関連規制撤廃後の感染者急増を受け、中国からの渡航に制限を導入する国が相次いでいることだ。旅行先として人気の高い日本や韓国はすでに対策を講じており、米国も中国からの渡航者に1月上旬からコロナ陰性証明の提示を義務付ける。このため、すぐに中国人旅行者が殺到することはないかもしれない。だがこれらの国がコロナとの共生を選択している以上、制限はいずれなくなるだろうし、特に目下の流行が収まった後にはそうなる可能性が高そうだ。
中国人「リベンジ旅行」、観光業回復のカギに
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