米国は世界2位の経済大国・中国への依存度を下げるよう各国の説得を試みているが、中国と他のアジア諸国の貿易上の結びつきは、域内各国の経済成長や企業のサプライチェーン(供給網)再構築が進む中で、一段と深まるばかりだ。この傾向の背景には、小規模な経済を大きな経済と結びつける強い推進力が働いているほか、急成長国が求める手頃な自動車や機械などの製品の供給国として中国が圧倒的な役割を担っていることがある、とエコノミストは指摘する。だが同時に中国のアジア諸国との貿易拡大は、世界の二大経済大国の関係悪化がもたらした波紋も映し出している。それは貿易戦争に始まり、テクノロジーや国家安全保障、外交政策にまで範囲が広がった。
中国がアジア貿易加速、米デカップリング尻目に
中国と域内各国の関係、一段と深まる
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