【インタビュー拡大版】23年の生保業界を展望、営職チャネル改革の方向性は?

新型コロナウイルスに関連した保険金・給付金の支払いに追われ、営業職員チャネル改革にも取り組んだ2022年。23年はどのような年になるのか。「週刊ダイヤモンド」2022年12月24日・31日新年合併特大号に掲載した、生命保険協会会長で第一生命ホールディングス・第一生命保険の稲垣精二社長のインタビュー拡大版をお届けする。(聞き手/ダイヤモンド編集部 藤田章夫、片田江康男 ※インタビューは2022年11月下旬に実施)

コロナ関連支払いは峠越え
営業職員チャネル改革は?

――2022年は新型コロナウイルス感染症関連の保険金・給付金の支払いに追われた年だったのでは。

 22年9月、業界全体の新型コロナ関連の支払いは198万件で過去最大となり、10月は190万件と若干落ち着きましたが、高い水準が続きました。どの保険会社も、保険金支払いを担う部署は対応に追われています。支払いが遅れたケースもありましたが、保険はこういう時のためにあるのだと、高いモラルをもって取り組んでいます。

――9月26日の保険金・給付金の支払い基準の見直しで、今後の支払いは減少する見通しでしょうか。

 峠は越えたと見ています。足元では第8波がどうなるか分からない状況ですが、治療薬も出ていますし、徐々にウィズコロナになっていくのではと思っています。業界各社の営業活動も、ウィズコロナの活動が定着していくでしょう。

――課題である営業職員のコンプライアンス向上について、22年の取り組みの成果、また23年はどう取り組んでいくのか教えてください。