日本M&Aセンター 砂上の「絶対王者」 #4Photo:Tyler E Nixon/gettyimages

日本M&Aセンターの成長をけん引した三宅卓社長も71歳。社内では、数年以内の禅譲は間違いないとみられており、次期社長レースの行方に注目が集まる。現時点で候補は3人。その座に就く者によっては、「絶対王者」が本当に砂上の楼閣のごとく沈むことも考えられる。経営を引き継ぐのは誰か。特集『日本M&Aセンター 砂上の「絶対王者」』(全6回)の#4では、最新の社長レースを分析する。

自社の“事業承継”は待ったなし
本命・対抗・大穴の3人とは?

「議論はもうスタートしている」

 日本M&Aセンターの三宅卓社長は、2022年1月に行ったダイヤモンド編集部のインタビューで、次期社長人事についてこう話していた(『日本M&Aセンター社長が人材流出に反論「引き抜かれると困る人は、他社に行っていない」』参照)。

 三宅社長は自著で、経営者は60代になったら次を考えなければならないと書いている。三宅社長は既に71歳、共に会社を成長させてきた分林保弘会長は79歳だ。自著の言葉を信じるなら、いつ次期社長が発表されてもおかしくないということだ。

 これまで年間数百件の事業承継を手掛けてきた日本M&Aセンターの中でも、次世代へ事業を引き継ぐ現場を誰よりも多く、間近で見てきた三宅社長。果たして自社では、どのような承継を行うのか。

 次ページでは、現在社内でささやかれている本命、対抗、大穴の3人の候補を紹介する。