M&A仲介会社は、上場企業の年収ランキングで上位に入る高年収企業として知られている。日本M&Aセンターホールディングス(HD)傘下の日本M&Aセンターも同様で、2021年度の社員の平均年収は1243万円だ。中には、高級ホテルのザ・リッツ・カールトンホテルの宿泊ギフト券などの副賞も規定されていた。特集『日本M&Aセンター 砂上の「絶対王者」』(全6回)の#5では、同社の給与制度の詳細を解説する。(ダイヤモンド編集部 片田江康男)
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「絶対王者」の給与制度の全貌が初判明
M&A仲介業界の大手3社はこの数年、高年収企業の代名詞として知られるようになっている。
有価証券報告書に掲載されている平均年間給与によれば、業界首位で「絶対王者」の日本M&Aセンターホールディングス(HD)傘下の日本M&Aセンターは2021年3月期1243万円(22年3月期は非開示)。同2位のM&Aキャピタルパートナーズは22年9月期3161万円、同3位のストライクは22年9月期1438万円だった。M&Aキャピタルパートナーズは全上場企業の中で、ぶっちぎりの1位だ。
3社の給与制度の特徴は、営業成績に応じたインセンティブ報酬によって、年収が大きく上振れするという点だ。M&A仲介で売り手や買い手企業から得られる成功報酬の数パーセントが、営業担当者の懐に入る。計算方法は各社で違うが、大型M&Aの仲介に成功すれば、それだけ成功報酬は大きくなるため、年収が1億円近くになることも珍しくない。
では具体的に「絶対王者」である日本M&Aセンターの給与はどのように計算されるのか。ダイヤモンド編集部は同社の「2022年度インセンティブプラン」の詳細を入手。次ページ以降で、営業担当者のインセンティブ計算式や料率・金額など、その全貌を解説する。
日本M&Aセンターは足元で退職者が続出しており、人員の補充に注力している。同社への転職を検討している人は、ぜひ参考にしてほしい。