一読のすすめ
本書にはこの他にも、あっと驚く「一流、二流、三流」の聞き方が多数紹介されている。要約者がもっとも驚いたのは、相手の愚痴を聞くときの対応だ。三流は相手の愚痴をやめさせようとし、二流は解決策を提示し、一流は本気で共感して愚痴を終わらせるという。確かに、愚痴を聞いてほしいときに「愚痴を言うのはやめて!」と遮られたり「こうしてみたら?」とアドバイスされたりしたら、ますますモヤモヤするに違いない。だが、真剣に聞いてもらえると、あっという間に気持ちがスッキリして、楽しい話題に切り替えられるだろう。
本書では、読者特典として「聞き方レベルチェックシート」に加え、「波長合わせの技術」と「沈黙の技術」を解説した無料動画も用意されている。これらを活用すれば、聞き方の一流になれること間違いなしだ。
評点(5点満点)
総合3.7点(革新性3.0点、明瞭性4.0点、応用性4.0点)
著者情報
松橋良紀(まつはし よしのり)
一般社団法人日本聴き方協会 代表理事
本作が30冊目のコミュニケーション心理著者。
青森からギタリストを目指して上京するが、夢破れて営業の世界へ。
営業の世界でもコミュ障のため、3年以上、クビギリギリの生活となる。
しかし、心理学で聞き方の技術を学ぶと、1カ月後に全国トップセールスに大躍進。
それ以来、30年以上にわたり、聞き方のスキルを探求し続けてきた聞き方の専門家。
『あたりまえだけどなかなかできない 聞き方のルール (アスカビジネス)』
『「聞き上手」はなぜ給料が高いのか』
『話さなくても相手がどんどんしゃべりだす 「聞くだけ」会話術 ――気まずい沈黙も味方につける6つのレッスン』
など、聞き方スキルを紹介する書籍を多数執筆。
聞き方スキル、雑談スキル、心理スキルをテーマとした研修やセミナーで活躍中。
(1冊10分で読める要約サービス flier)