ノーガードの部分にたたき込まれた衝撃
卒業はまさかのまことおにいさん

「青天のへきれき」とはまさにこのことである。

 多くの番組ファンにとって、まことおにいさんの卒業は完全にノーマークだった。たいそうのおにいさん先代のよしおにいさんの担当期間は14年、その前のひろみちおにいさんが12年である。

 一方、当代まことおにいさんは今が4年目で、「まだまだ続けるだろうな」と大方の人がなんとなく信じていた。だから「そっちか!」という声が大半を占め、「すなわち、ゆういちろうおにいさんのバラ柄セーターは、ゆういちろうおにいさん自身が(まことおにいさんに向けての)花束であることを意味していたのだ」などという意見も飛び交って、ネットは大盛り上がりである。
 
 まことおにいさんは優しい顔のシュッとしたイケメンで、体操をやっていたというだけあって、たくましい上腕二頭筋をしていて、その盛り上がった筋肉を見るたびに筆者は、「今日もまことおにいさんが、お茶の間のお母さん方の目を楽しませている」と思えて楽しかったのであった。もちろんパフォーマンス時は迫力ある技をガッと決めて、視聴者やコンサート会場を沸かせてきた。
 
 高い人気を誇り、「まことお兄さん」がツイッターのトレンドワードの常連であった。
 
 さらに、まことおにいさんは番組ファンから少し異なるベクトルの支持を獲得してもいた。きっかけは2021年の文春オンラインによるスクープ記事であり、まことおにいさんが実は2児のパパであることが報じられたのである。これによって彼の人気はさらに高まった。
 
「おかあさんといっしょ」に登場するおにいさん・おねえさんは、子育て中の保護者から「子育ての同志」のような感覚を持たれてはいるのだが、「同じ、子どもを持つ身」という捉えられ方はしない。また、おにいさん・おねえさんは、任期中は結婚などのプライベートな情報を公表してはいけないという番組ルールがあるそうなので、任期中に子持ちが発覚するケースはレアなのである。
 
 安定した人気を築き上げて、これからさらにその人気を盤石なものにしていくのであろうと勝手に目されていたまことおにいさんであったが、今期で卒業とあいなった。「次の世代に、このすてきなバトンをつなげたい」といった思いがあったようである。

 なお卒業後もパフォーマンスを続けてくれる意思はあるようなので、今期の番組で、彼の見納めにならないであろうことは、ファンには一抹の救いである。なお、まことおにいさんが卒業について語った記者会見で、たいそうのおねえさんのあづきおねえさんが涙を流したというのが、ファンにとってはこの上なくエモい。
 
 後任は、なんと大学3年生の佐久本和夢さんが務めるとのことである。寂しさと晴れがましさがつきまとう卒業シーズンであるが、まことおにいさんの願う通り、すてきなバトンがきっと引き継がれていくはずである。