仕事で幸福感を手に入れる方法

●自分にしかできない仕事の重要性

 会社員を続けるにも、転職をするにも、起業をするにしても「自分にしかできない」職能を身につけることが大切です。

 近年、若手の社員の思いとして目立つのは「自分にしかできない」という仕事への思いです。自分にしかできない技術は、給料の安定化や仕事の選択肢が増えるだけでなく、自分のアイデンティティの確立ができます。承認欲求が強くなっている現代では、こうした自分を活かせる仕事へのこだわりが進んでいます。

 基本的な経済のしくみでは、人手不足ならば賃金は上がり、人手が余っていると賃金は下がります。雇用する側と雇われる側の利害が一致したところで、給料(時給)が決まります。自分にしかできない職能を保有する労働者は、有利に交渉することが可能になります。

●格差社会を乗り越えていく

 経済学において格差を表す指針として「ジニ係数※」というものがあります。格差が大きいといわれているアメリカが0.39、韓国は0.35、日本は0.33、先進国の平均が0.30といわれており、格差があることがわかります。

 格差が進む中で、「自分にしかできない」という職能を身につけていくことが重要です。特別高度な技術ではなくてもコミュニケーション能力も立派な差別化のひとつです。自分ならではの武器を持って格差社会に向き合うことが大切です。

※ジニ係数
イタリアの統計学者のジニが考案したもので、0から1の間で表されます。1に近いほど格差が大きく、0に近いほど格差が小さいことを表しています。世界的に格差は広がる傾向にあり、日本国内における格差も問題視されるようになっています。