いまの時代に必要な『研修開発ラボ』での学び
『研修開発ラボ』の「設計編(2)」は、今年2023年1月30日と31日の2日に分けて開催された。今回の講座には、『研修開発ラボ』の監修を務める中原教授が登場。
参加者一人ずつが、自ら企画した研修のプレゼンを3分間で行うため、緊張した空気が漂っていた。
ある参加者のプレゼンが終わると、中原教授が、「(研修の)対象者は?」「人数は?」「目的は?」と、スピーディに質問を投げかけた。研修はスタート部分が大切で、研修の目的を受講者にしっかり明示した上で、「なぜ、あなたが研修に呼ばれたのか? なぜ、いま、この研修を行うのか? 研修に参加することでどのようなメリットがあるのか?」を伝える意義を、中原教授がホワイトボードを使いながら念入りに説明していく。研修の受講者が能動的に動くような道筋をつくること――「学習者の立場に立つ」という、『研修開発ラボ』で学んだことの大切さを私は痛感した。
また、別の参加者は、プレゼンを終えて、「研修受講者のゴールを定めるのが難しい」という悩みを口にした。それを受けて、中原教授と講師陣の適切なアドバイスが続く。
参加者全員のプレゼンが終わった後で、今日の振り返りを各自がチャットに書き込んでいった。さまざまな声の中で、私は、「研修企画者の“学ばせたい”を、当事者の“学びたい”に変換していくことが重要だと思う」というものに共感した。参加者が“中原ゼミナール”で学び取ったことは計り知れないほど大きく、各人が企画し、プレゼンした研修がさらにブラッシュアップされ、完成に近づいていくことを実感した。
今回、私が『研修開発ラボ』を見学取材して、まずいちばんに感じたことは、関根さん・島村さん・鈴木さんの3名の講師陣が、とにかく、細かく、ていねいにフォローしてくれるということ。参加者それぞれの研修企画にしっかり寄り添いながら、実際にその研修が成功するよう、全力でサポートする姿勢が印象に残った。「フルオンラインで、各人それぞれの研修企画立案から実施までを伴走します」というメッセージが事前動画にあったが、まさに、“伴走”というワードがぴったりだと思った。
また、ペアワークやグループワークを多く取り入れている点も特徴的だ。参加者が、他社の研修企画を知り、同じ時間を共有することから生まれる気づきや学びは、『研修開発ラボ』ならではのものにちがいない。一度参加しても、企画する研修のテーマが変われば、再度参加する意味もある。実際、『研修開発ラボ』にはリピーターもいるようだ。これからの時代、各企業がさまざまな課題を解決するために、研修の企画と実施はさらに重要になるだろう。そして、その「内製」のために『研修開発ラボ』の学びが大いに役立つことが分かった。