4位は丸紅で、平均年収は1469.3万円だった。21年版では13位だったが、今回は277.1万円も増えて、トップ5入りした。
5位は、大手金融グループの持ち株会社である野村ホールディングス(HD)で、平均年収は1440.6万円。21年版では1414.6万円だったので、26万円減ってランキングも4位にダウンした。
なお、注意したいのは、単体従業員数が187人と少ない点だ。経営の中枢をつかさどる少数精鋭部隊である持ち株会社の社員の平均年収は、グループ全体の水準よりも高くなる可能性がある。
年収1000万円以上の企業は45社
「卸売業」「情報・通信」が多い
さらに、トップ10まで見ていくと住友商事が8位にランクインしており、平均年収は1406.3万円。五大商社が10位以内に全て入った。
トップ10には有名企業が並ぶ中、一般的にはさほど知名度が高くないレーザーテックが9位に入っている。平均年収は1379.1万円。同社は半導体検査装置の開発・製造を手掛けている。
5G(第5世代移動通信システム)のスマートフォンなど通信機器の拡大によって世界的な半導体需要増が続いている影響で、21年6月期決算は売上高702億4800万円(前年比65%増)、営業利益260億7400万円(同73.1%増)、当期純利益192億5000万円(同77.9%増)、受注高1129億400万円(同40.8%増)で過去最高益を更新した。
ちなみに、22年6月期決算も売上高903億円(同28.7%増)、営業利益324億9200万円(同24.6%増)、当期純利益248億8500万円(同29.1%増)、受注高3237億6200万円(186.8%増)と最高益を更新している。
ただ、23年6月期の第2四半期決算(1月31日発表)では、受注高については期初予想3000億円を1800億円に下方修正している。今後の業績は注視していく必要がありそうだ。
ランキング完全版に掲載した1000社のうち、年収が1000万円を超えた企業は45社あった。最後に、この45社について業種別の傾向を確認しておこう。
業種別に集計すると、「卸売業」(商社が含まれる)と「情報・通信」がそれぞれ8社で最も多かった。次いで「電気機器」と「医薬品」がそれぞれ5社、「不動産」が4社、「証券・商品先物」と「建設」がそれぞれ3社だった。「食料品」「銀行」「保険」は2社ずつで、「機械」「電気・ガス」「サービス」がそれぞれ1社だった。
次ページからは6位以下を掲載している。ぜひチェックしてほしい。