「巨人の肩の上に乗っていた」
ニュートンの有名なたとえ

「私がかなたを見渡せたのだとしたら、それは巨人の肩の上に乗っていたからです」

 これは、ニュートンが手紙に引用したことで有名になったたとえです。

 ぼくたちがひとりでできることはたかが知れています。歴史に名を残す先人たちは、人生を賭けた探究のなかで様々な発見をしてきました。それを知らずにゼロから考えても彼らより先へ行くことは難しいでしょう。だから、バトンを受け取って未来へ進めるんです。それは、なにも学者や専門家でなくてもできます。

 同じ時代に生きる、みなさんと同じごく普通の人間が、自分が知って心が動いたこと、自分がとらわれていた「何か」にぼく自身が気づいて、楽になったり、ワクワクしたり、行動を起こすきっかけになったりした視点や考え方を手紙にして、「小瓶」に入れて「海」へ流したいとぼくは思っています。

 ぼくが受け取ったたくさんの過去からの小瓶を、今度はぼくが未来に向けて、あなたに向けて。たまたま(あるいは必然的に)この手紙を受け取ってくれたあなたの自由で豊かな人生に役立てることを願っています。