億単位の不動産が数分で制約! 中国ライブコマースを牽引する「真のECの巨人」タオバオライブ
アマゾンがついにウォルマートを抜いた──ECプラットフォーム・アマゾンの2021年6月末までの1年間におけるGMV(流通取引総額)は6100億ドル(約67兆円)となり、ウォルマートの年間売上の5660億ドル(約62兆円)を抜いた、と米『ニューヨークタイムズ』が報じました。
アメリカの小売業界で長年トップに君臨し続けてきたウォルマートをはじめて追い越し、アマゾンは名実ともに「世界一」の小売事業者となったのです。
しかし、この「世界一」には、ひとつの留保がついています。それは「中国を除いて世界一」という意味です。中国には、ECの巨人・アマゾンをも超える真の「巨人」があります。それが「アリババグループ」です。
「タオバオ」、「天猫」などの巨大ECモールを運営するアリババグループ。2021年度(2021年4月~2022年3月)のグループ全体の売上高は8531億元(約16.2兆円)、グローバルにおけるGMVは8.3兆元(約158兆円)と、実にアマゾンの倍以上の規模を誇り、中国国内でのEC市場でも50%を超えるシェアを占めています。
タオバオ単体だけで見ても、年間アクティブユーザー数5億人、GMV85兆円と、アマゾンを大きく引き離していることがわかります。そのタオバオの好調を支えているのが、淘宝直播(タオバオジーボー)、通称「タオバオライブ(淘宝直播/Taobao Live)」というライブコマースです。2021年末時点でのタオバオライブを通じたGMVは4000億元(約7兆6000億円)を超えました。
このタオバオライブは、「Winの4乗ループ」を使ってその価値を圧倒的に高めた代表的なサービスです。タオバオライブは「レッド」「TikTok」「クアイショウ」などさまざまなライブコマースの先駆けであり、ライブコマース市場を牽引する存在です。