コピーですぐに使える!ChatGPT100選 職種別・業種別・部署別#1Photo:PIXTA

法務省が、企業間で結ぶ契約書をAIでチェックするのは合法としたことで、リーガルテックのさらなる躍進は必至の情勢となった。ChatGPTはうその情報を出力してしまうこともあり、間違いが許されない法律業務には使えないと思っている弁護士は多い。だがこつさえつかめば、まるで、“無給のパラリーガル”を得たかのように、日々の業務を劇的に効率化してくれるのだ。特集『コピーですぐに使える!ChatGPT100選 職種別・業種別・部署別』(全30回)の#1では、弁護士が生成AI時代を乗り切るすべを、具体的なプロンプトとともに伝授しよう。(ダイヤモンド編集部 片田江康男)

弁護士業界にAI普及の大波到来!
こつを押さえてChatGPTを使い倒そう

 弁護士業界に今、AI(人工知能)活用の大波が押し寄せている。法務省が8月1日、企業間で結ぶ契約書をAIでチェックするサービスは、弁護士法に抵触しないとする指針を公表したのだ。

 弁護士法72条は、弁護士以外の者が、有償で法律事務を行うことを禁止している。既に5年ほど前からAIを活用した契約書チェックのサービスがあるが、同法に抵触するかどうかがはっきりしなかった。それもあって、IT(情報技術)を活用して法務業務を効率化するリーガルテックの普及・発展にブレーキがかかっていた。

 そんな中で“白”とはっきり判断されたことは、リーガルテック企業にとっては待ちに待った朗報。今後、成長とサービス開発競争が加速することは間違いない。

 実際、AI契約審査プラットフォーム「LegalForce」を提供するLegalOn Technologies(リーガルオンテクノロジーズ)は、ChatGPTを活用した「条文修正アシスト」の機能を開発。契約書の中で修正すべき条文をAIが判断し、さらに修正文案が生成されるサービスを展開する。こうした機能追加もあって、サービス開始から約4年がたった8月、契約社数は3000社を突破した。

 リーガルテック企業の先駆けである弁護士ドットコムも鼻息が荒い。同社では法務省の指針公表を受けて、企業の法務部や法律事務所向けにAIによる契約レビューを行う契約業務や、コンプライアンスチェック業務など、6領域21事業を新たに始めると発表した。

 だが、これらChatGPTを活用したサービスは、基本的には各リーガルテック企業と契約しなければ使えない。小規模な法律事務所や、一人で個人や中小企業の法務を引き受けている街の弁護士(マチ弁)は、費用対効果を考えて、契約をちゅうちょしてしまうだろう。

 一方、無料のGPT3.5はすぐにでも使えるが、もっともらしいうその情報を出力してしまう「ハルシネーション」もあって、「怖くて使えない」という声も根強い。

 では弁護士の大部分を占めるマチ弁は、ChatGPTの活用を断念しなければならないのかというと、そんなことはない。活用の際の大前提を頭に入れておけば、無料版のGPT3.5であっても、業務を効率化してくれる頼もしいツールとなる。

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