いわゆる「かまってちゃんタイプ」の人のマウントに反応すると、面白がってますます仕掛けてくることがありますから注意が必要です。
このようなタイプには「あ、そう?」と軽く受け流したり、「そうなんですね」と興味なさそうにしたり、さりげなく話題を変えたりすることも効果があるといわれています。
それ以外にも、うらやましさや嫉妬からくるマウントの場合には、できる限り戦わないこと。
応戦すると、「なんとしても負けたくない!」という相手の嫉妬心を膨らませてしまうからです。
その結果、相手の攻撃がますますエスカレートしてしまいます。
先ほどと同様にスルーする方法もありますが、「すごいですね」と褒めてしまうのも1つの手です。
あなたへの敵対心を薄れさせる効果があります。
褒めてみたら、
その結果は?
Kさんの場合は、スルーしても効果がありませんでした。
どれだけ受け流しても、興味なさそうにしても、あきらめずにネチネチとマウントをとってくるような相手だったのです。
そこでKさんは、相手を褒めるという手法を試してみました。
「独身は気楽でいいわよね~うらやましい。私なんて、子どもがいるから毎日忙しいわ」とマウントをとられた時に、「お子さんがいて、仕事も頑張っているなんてすごいですよね」と褒めてみたのだそうです。
すると、相手はとても驚いた様子で、そそくさと去っていったそうです。
それ以来、Kさんはその人からマウントをとられることがなくなりました。
マウントにはスルーするのが一番といわれますが、Kさんにマウントをとってきた人のように、何も言い返さない相手にだけとり続ける人もいます。
スルーしてもやめないような相手には、Kさんのように「あえて反応する」ことが効果を発揮することもあります。
マウントにマウントで返すとややこしくなりがちですが、マウントに褒め言葉を返したところでトラブルになることはまずありません。
マウントは、とってくる相手の問題です。
だからこそ、あなたのストレスやダメージが少ない方法で対処してみてくださいね。
精神科クリニックに併設のカウンセリングルームで10年以上、心理カウンセラーとして勤務した後、独立。現在は人間関係、親子問題、機能不全家族専門カウンセラーとしてメールでのカウンセリングを中心に活動。メールでのカウンセリング、対面カウンセリングともにいつも予約がいっぱいで、現在も数か月待ちの超人気カウンセラー。
著書に『あなたはもう、自分のために生きていい』(ダイヤモンド社)などがある。最新刊は『悪いのは、あなたじゃない』(ダイヤモンド社)。X(旧Twitter)@Poche77085714
※本稿は、Poche著『悪いのは、あなたじゃない』(ダイヤモンド社)から抜粋し、再構成したものです。